犯行予告と Tor と海外 VPS

トーアについても、国内のトーアのサーバーを全調査すれば、何らかのヒントがあると思われる(犯人自体もトーアのサーバーを動かしている可能性があるため)。

http://www.yomiuri.co.jp/net/security/goshinjyutsu/20121019-OYT8T01021.htm

犯人が海外に VPS でも借りて Tor を動かしていたら、国内 Tor ノードを全部捜査しても有益な情報はまったく得られず、「犯行予告により社会に混乱をもたらす」という犯人の目的だけが達成されるだろう。*1
Tor を選択する程度の賢さがあれば、 Tor relay は自分に司法権が及ばない場所で動かすべきであることぐらい、容易に気がつく。というか、 Tor Cloud のように、海外展開しているクラウドサービス上で動かすことを Tor 自身が推奨していたりする。
こんなの鵜呑みにして意味が無い大騒ぎをやられたらたまったもんじゃないし、大真面目な話なのでダイアリーにて記す。

余談

犯行予告を捜査すべきかは一考の予知があると思っている。
「犯行予告とは社会に混乱をもたらすのが目的の犯罪である」ので、公衆便所の落書きや差出人不明の郵便物同様、犯行予告が行われても取り合わず、必要なら騒がず警備を強化するという対応もある。一方、西鉄バスジャック事件とか秋葉原通り魔事件では、犯行予告があったのに防げなかったという批判もある。
こっちの方は、まだ結論を見出せない。

*1:そもそも犯人が "Configure it as a relay" していなければ、捜査して犯人候補の情報を得るには、ログを残すマヌケな Tor ノードが居るかプロバイダが TCP コネクションを全て記録している必要がある。そんな訳が無い。