emobile の LTE フラットは ssh 使える

前回、 LTE フラットでは ssh 使えないっぽいというエントリを書いたら、多方面からツッコミを頂いたので、実機を入手して試してみましたという話。
emobile の LTE フラットでは ssh が使えない模様? (追記有) - mura日記 (halfrack)

結論

emobile LTE フラットでは ssh が使えます。
LSN が採用されていますが、 NAPT 環境下で通るプロトコルは (確認した限り) 全て通る。

GL01P

GL01P は結構デカい。隣に写っているのは Motorola Photon です。デカいけど電池の持ちは良い。

使用感についてですが、まあ Pocket WiFi シリーズですよねぇ、としか言いようがない感じ。逆に言うと、目立った欠点も無し。
電波状況や接続している端末数が変化すると、特にボタン操作をせずとも有機 EL ディスプレイが点灯するのは気が利いていました。
SIM は黒色で、裏に LTE と印字されていました。

ちなみに、こいつを IDEOS に差しても通信できました。他社同様 3G only の端末でも使えるようです。

通るプロトコル

接続してみて最初に気がつきましたが、 GL01P と IDEOS のどちらでも、 10.0.0.0/8 が降ってきます。というわけで LTE プランでは LSN を採用しているようです。 traceroute しても数 HOP は 10.0.0.0/8 空間でした。
肝心の ssh はあっさり繋がりました。 TCP 22 でも他のポートで開けていても通ります。しかも快適。
また、思いつくままに自宅サーバへ向けて TCP/UDP パケットを投げてみましたが、一通り使えることを確認できました。プランB とは明確に異なります。 YouTubeUstream なども問題ありませんでした。
IDEOS に差して Android 標準の VPN 接続を試してみたところ、 PPTP は使えませんでした。素の L2TP は通りました。
L2TP/IPsec は検証環境を壊してしまったので検証をサボりましたが、 NAT トラバーサルがあるので多分通るんじゃないでしょうか。

APN

標準では em.std という APN が設定されています。が、なにやら em.gbl なる APN も GL01P にプリセットされています。
現在、この APN は接続することが出来ず LTE/3G のデータ接続を確立することは出来ませんでしたが、名前的に期待出来るので今後の動向に注目したいところ。

レイテンシ

レイテンシが低くて ssh が快適でした。京都から東京へ ping を叩いて見たところ 40ms 強で帰ってきます。遅延が少ないという LTE の特徴がよく現れています。
検証を行った場所は京都ですが、 NAPT 箱が東京にあるようなので東京にあるサーバへ ping を叩きました。 FTTH 回線で同じサーバへ ping を叩くと 11ms ぐらいなので、無線区間は 30ms ぐらい?あら速い。

エリア

自宅では DoCoMoLTE は入らないのですが、 emobile LTE は入りました。
意外とエリアは広いようで、電波状況を確認しつつ烏丸御池から烏丸鞍馬口までタクシーで移動してみたところ、 DoCoMo は途中 2回ほど HSPA に落ちるのですが、 emobile は常に LTE でリンクしていました。
都市部の地上における LTE 対応エリアはかなり広いようです。

雑感

ssh 通るしレイテンシ少なくて快適なので、 emobile 契約しようと思ってるなら LTE プランにするといいんじゃないでしょうか。何らかの事情で OpenVPN などが使えず、 PPTP が必須とかであれば様子見したほうがいいと思います。
また、最初にテクニカルサポートに電話した際、「ssh は使えない」と回答された件は、 (実際には制限が異なる) プランB の制限と混同してしまっていたようです。なにやら中の人が動いてくれたようなので、サポートの対応もそのうちちゃんとしたものになると思われます。